超個人的 塾に入るまでの流れと現場の実情
自戒の念を込めつつ、「個別指導塾ってどう選べばええねん」と
迷われている親御さんの参考になれば幸いである。
その1:まず資料請求
「塾行かせたほうがいいのかなぁ」と思ったら、資料請求をオススメする。
子どもが「塾行きたい」と言い出したら、資料請求をすっ飛ばして、
「体験授業のドクターショッピング」にしても良いだろう。
人脈があるなら、目当ての塾に通っているお友達に連れて行ってもらうのもアリだ。
(現場も思わぬ来客で舞い上がるし(笑))
どこの大手もCMや公式HPだけで分かる事なんて高が知れている。
ぶっちゃけ、月謝がナンボかくらいしか分からんものだ。
また、公式HPに記載が無いカリキュラムや
所謂「裏メニュー」を展開している校舎も多いので、
本部に聞くよりも、お目当ての校舎に直接電話した方が手っ取り早い。
資料請求は、公式HPの応募フォームから申し込む事もできるが、
塾ナビなどのポータルサイトから一斉に請求する事もできる。
当ても無くなんとな〜く探しているなら、ポータルサイトから請求した方が効率的だ。
*現場の話になるが、塾ナビは、資料請求があると
「資料請求があったから送れ」というメールが個人情報と共に地域内全部の塾に飛んでくる
。
(注:塾ナビ運営元の潟Cトクロと契約している塾に限る。
故に個人経営の塾にはあんまり飛ばない)
資料請求をポチったら、土日や深夜早朝でない限り100%どっかの塾から電話がかかってくる。
(会社のオペレーションとして決まっていることなので)
早ければ1〜2分でかかってくる。
もし電話を取らなければ、繋がるまで何度でもかかってくる。
(これも会社のオペレーションとして決まっているので文句言わないで・・・)
こうした追跡営業行為が鬱陶しいと思われる方は、
備考欄に「電話・メールでの連絡は不要です」と拒否意思を表明してくれると、
現場としても追っかける手間が省けるのでありがたい(笑)。
話が逸れたが、資料が届くまでのリードタイムは平均2〜3日くらいを見ておくと良い。
1週間待っても来ないなら「対応が遅い塾」として選択肢から外した方が良い。
*金曜や連休前の夜遅くに請求した場合などは、
現場で確認するのが翌営業日の夕方になるので、お届けが4〜5日後になる事もあることに留意されたし。
*ちなみに、住所や電話番号などの個人情報が間違っている・情報不足である事が多く、
宛先不明で送付できない事もしばしば。ポチる前に今一度入力内容に間違いがないかチェックして欲しい。
資料請求したのに1件も届かない場合は、入力内容に間違いがあって送付不能になっていると思って欲しい。
私のように、教室長が地域住民である場合、
「帰宅ついでに請求先のポストへ直接投函しろ、ASAPが原則」という事もオペレーションとして決まっていた
ので、
タイミングさえ合えば、Amazonプライム並みの早さでお届けできる事もある(笑)。
私は日曜であろうと朝4時であろうと土砂降りであろうと自分が体調不良で死にかけていようと、
請求から1時間以内に請求先のお宅まで直接お届けしていた社畜である(笑)。
「俺は面倒が嫌いなんだ」と、某スティンガーさんのような方は、
校舎外のパンフレットを持って行くといいだろう。
実際、現場では業務日報に「外置パンフが減りました!わーい!」って書いて歓喜する位だし(笑)。
ちなみに、パンフレットラックがいつもスッカラカン・ホコリまみれな塾は
「細部管理が成っていない塾」と恥晒しをしているようなもの。
(逆に、満員でこれ以上生徒を入れられないから募集停止してるっていう事情の所もあるけどね)
パンフレットラックそのものがない校舎もあるのだが、
・建物の大家が許可してくれない
・他のテナントとトラブっている
・雑居ビルで廊下が狭く、消防法に抵触してしまうから置けない
といった、大人の事情が絡んでいる事が大半なので許してあげて欲しい(苦笑)。
ちなみに、営業時間中に直接教室に足を運ぶ事も可能だが、
(これを業界用語で突来or飛び込みって呼ぶ)
塾長は基本的に超多忙故、余程のタイミングで無い限り、
資料を渡してちょっと立ち話程度が限界である。
その2:入塾説明・体験授業を申し込む
実際、体験授業を受けずに入塾説明だけで塾に入ることは可能だが、
(体験授業を受けずに入会すると5千円引きという「即決特典」を設けているチェーンもある)
塾で教える内容なんてのはどこも大差ない。
極論ではあるが、精々「教える先生やテキスト・雰囲気が異なるだけ」だ。
その中で、子ども本人が一番いいと言った
+親が「この塾に任せたい」と思えた塾を選定するのがベストである。
その為には、実際に肌感覚で知ってもらわないと篩に掛けることも儘成らない筈だ。
(クチコミで決めるのもアリだとは思うけど)
特に目当てが無ければ、日程的にキツいとは思うが、
体験授業は一通りドクターショッピングしておく事をオススメする。
入塾説明は体験授業の直後に、子どもを迎えに来るついでに受けるのがベスト
だが、
共働きor一人親世帯で忙しい!という家庭も年々増えているので、後日に回すこともできる。
(それでも10日以内にしておくべし。気持ちが冷めちゃうので。)
また、「忙しいんで1時間以内で」など、時間を区切ってお願いするのも有効だ。
冗長な説明しか出来ん輩に国語なんて教わりたくない
でしょう。(笑)
(ただ、現場側としては最低でも15分は欲しい)
*先に入塾説明を受けて体験授業を受けるのもありだが、
入会手続で後日校舎に御足労いただく事になり、3度手間になるという欠点がある。
では、体験授業を申し込むにはどうするか。
公式HPのフォームや本部フリーダイヤルから申し込む手段が一般的だろう。
CMとかでも本部の電話番号を載せている所が大半だし。
ただ、これも現場の話になるのだが、
入力・伝達した希望日程にそぐえない事が大半である。
私の勤めていた弱小校舎のような場合、人件費削減や人手不足の為に塾長がワンオペで授業を回していることがザラだからだ。
酷い校舎の場合は「先生1名に対して生徒は2名or3名まで」と謳っているのに、
実際は塾長が10人近い生徒を同時に受け持たないと経営が回らないという事も多々ある。
私も学生バイト時代に、先生1名に対して子ども3人までというルールなのに、
実際はヤンキー6人を同時に受け持って動物園状態で算数を教えていた事もよくあった。
故に、校舎側からリスケをお願いせざるを得ないのが実情だ。
本部の人間も数百・数千の校舎の授業日程や社内日程まではいちいち把握しきれないので、
こっちの事情を完全無視して勝手にスケジューリングしてしまうのだ。
結局、校舎から折り返しの電話を入れないといけないので、
お互い二度手間になってしまう事が多い。
実際「電話口のおねーさんがこの時間でいいって言ったのにリスケってどういう事なん?」とトラブルに発展して
只管謝り続けた事も多々あった。
こうした要らぬトラブルや手間を省くには、「校舎に直接電話する」のが良い。
現場の人間が直接対応するので、スケジューリングでトラブる事もなくなる。
電話では、
・体験授業の日取り
・体験授業の科目、内容(特に要望が無ければ塾で勝手に決めちゃうけどね。主に数学/算数なんだけど。現場としては一番やりやすいから。)
・入塾説明の日取り(スケジュールが読めないならムリに決めなくて良い)
の3点を交渉の上決めておくべし。
また、通っている学校名を伝えると話が円滑に進む。
*中学受験希望者は、現状の志望校(・データがあるなら模試偏差値)を伝達しておくこともお忘れなく。
*私立小中学校や中高一貫校、インターナショナルスクールや特別支援学級等に通っている場合、
公立や通常学級とは授業内容が大幅に異なるので、その旨を必ず伝達しておくべし。
この際に担当者がたどたどしかったり、
某法務大臣のようにしどろもどろだったりするなど、
対応に不安を覚えたら選択肢から外すべきだ。
また、注意したいのは、校舎の開校時間である。
塾業は所謂「準夜勤業」に該当するので、
夕方〜夜(17:00〜22:00前がベスト)しか電話が取れない
事に留意されたい。
一人親世帯や夜勤業などで帰りが遅い場合は22:00過ぎでも大丈夫。大抵はサビ残してるから(笑)。
ちなみに、営業時間外に電話すると、本部等の別の電話番号へ転送される。
(所謂、ボイスワープ機能を使っている)
本部の人間は物分りが悪いのしか居なかったので、
俺は自分の携帯電話に飛ばしてたけど(笑)。(勿論、通信料は自腹)
それ故、間違い電話や迷惑営業FAXが転送されて真夜中や早朝に起こされることも多々あった。
その4:体験授業を受ける
親切な塾なら、前日あたりに念押しの電話がかかってくるだろう。
(極端な話「本人に代わってくれ、頑張ろうなと伝えたいので」と言われる事もあるだろう。ただの営業アピールなんだけどね。)
逆に、Webから体験授業の申込をして、
前日になっても確認の一報(電話orメール)もないような塾は、
「対応が雑な塾」として選択肢から即外すべきだ。
(実際、全然連絡がつかない親御さんもたまに居るんだけど…)
当日は、入口まで子どもを見送って、
親は1時間ばっかし外で待つか一旦帰る事になるだろう。
若しくは、授業参観って形で体験授業を一部始終見せてもらう事もできるし、(現場は超緊張するけど)
応接室で待たせてもらう事もできる。
(仮に塾側が拒否るようなら、指導力に自信の無い塾だと露呈している事になる)
体験授業は基本的に講師ではなく塾長が行うことになっている。
ただ、某東●ハイスクールのように「カリスマ講師が居る」とクチコミで聞いているなら、
講師を指名することも場合によっては可能だ。
体験授業で特に重要なポイントは、ざっくり言えば
・先生に馴染めたか
・先生の言葉遣いは適切だったか
(人格否定や落ち込ませるような言動が無かったか、塾講師として適切な話題を選べているか、ヤクザ言葉を使っていないか等)
・先生の振る舞いは適切だったか
(女の子の場合、不必要な接触や、身体ばっかり見てるような、度し難い行為等がなかったか)
・授業は分かりやすかったか、少しでも自信が持てたか
・塾はキレイだったか(変なにおいがしなかったかも含めて)
といったポイントである。
私なんかはブログの文体を見てもらえれば分かるように、
難しい言葉を多用するので、小学生には敬遠されたものである(泣)。
幾つか挙げたが、一番重要なのは、本人が「楽しかったかどうか」である。
ちなみに、親切な塾であれば、授業報告が後日メールで送付される事もある。
(以下蛇足)
細かく見るなら、体験授業中にお手洗いへ中座させてもらうと良いだろう。
教育業界では有名な話だが、学校環境はトイレを一瞥すれば大体分かる
ものだ。
・備え付けのタオルが雑巾臭い
・トイレが臭い
・便器や洗面台や床が汚い
といった点が確認できたなら、優先順位を下げた方が良いだろう。
親切な塾なら、お手洗いに生理用品や消音器を備え付けて、女子事情に対応している所もある。
その5:入塾説明を受ける
体験授業を経て、今度は具体的な月謝の説明などを受けることになる。
ちなみに、体験授業後、連続で入塾説明を受ける場合は、
子ども同席の三者面談でも、子どもは先に帰して二者面談でもよい。
(三者面談の方がお互い話が弾むけどね)
「何か持参物はありますか?」と聞かれる事も多々あったのだが、
ぶっちゃけ手ぶらでOKである。
(中学受験など、教育熱心な親御さんや、本職が教員という保護者さんや、
同業他社のモグリやミステリーショッパーはメモ帳を持参してくる事が多い)
強いて言うなら、
・A4サイズが入るトートバック(子どもに持たせてもいいけどw)
・直近の通信簿/通知表(無ければ評定数値だけでもいい)
・直近のテスト結果or個票(無ければ得点だけでもいい)
・学校等で受けた「実力テスト」の結果
といった所だろうか。
その場で入会手続も済ませたいなら「ハンコ」も持参しておくと良いだろう。
入塾説明でよく見ておきたいのが、
担当者の「人柄」や「情報量」や「熱意」である。
(ただ、塾長はバリバリの営業マンではないことが多いので、
営業はどうしても稚拙になってしまいがちであり、その辺は大目に見てもらえると…(汗))
第一印象や身だしなみは大前提だが、
(私は鬱病で陰険な表情しかしていなかったのでアウトだったんだけど…)
・担当者の話しぶりや言葉の選び方(教養レベルや自信の有無が分かる)
・話す内容(酷い奴だと自分のトークの矛盾を自覚すら出来ない輩も居る)
・指導方針と熱意
(御宅のお子さんをこうしていきたいという、明確な方向性と手段、感情が見えるかどうか)
・地域事情や進路情報に精通しているかどうか
(「〜中学校ってどんな学校?」「公立・私立ってどう違うの?」など、
素朴な疑問や地元ネタをぶつけてみるとよい)
といったポイントをチェックすべきだろう。
まあ、ジモトークで盛り上がれるなら及第点だろう(汗)。
あとは、会話してて楽しいかどうかって所も見ておくと良いだろう。
(私は口ベタだったので完全アウトだったけど)
色々述べてきたが、簡単に言えば
「とにかく沢山質問をぶつけて、所望の答えが返ってくるかどうかで判断する」のが良いだろう。
ここで「営業されてる感が強いな…」と思ったら選択肢から外した方が無難。
そういうのは大抵営業職から転職してきて、教育事情や授業手腕に疎い輩か、
運営元の会社が経営難に陥ってるでしょうから。
その6:入会契約を締結する
ここにする!と決まったら、愈々契約締結である。
大抵、見積兼入会申込書って形で複写式の紙を書かされることになるだろう。
必要事項を記入して、書かれている事に同意したら、
ハンコ(シャチハタはダメ)
をぺったんたんする事になる。
ちなみにこの契約書は、入塾説明後、
一旦家に持って帰って、家族会議をしてから決めたほうが良いだろう。
(現場としてはその場で書いてもらえると楽なんだけどw)
契約書は、後日親が持参してもいいし、子ども本人に持たせて提出しても良い。
(最近、物を失くす子どもが増えてるんだけど…)
なお、この契約書が複写になっているのは
「塾用の控え+保護者用の控え」だからである。
いつまで経っても契約書の控えが返って来ない場合は転塾を検討すべきだろう。
「契約履行や個人情報保護がなっとらん塾」って事だから。
(補足)
一人親世帯の場合は、月謝の割引が適用される事が多い。(大体1000〜2000円/月程度)
(世間体を気にして拒否する世帯も実際にあったけど)
ただ、証拠書類の提出を同時に求められる。
世帯構成の分かる公的書類(住民票や保険証とか)のコピーを用意しておくと良いだろう。
その際、保護者の生年月日や本籍地などの知られると困る個人情報は黒塗りにしてもOK。
現場としても、親の年齢を知っても何にもならないし。
(ただ、スクール●Eは入会契約書に何故か世帯全員の年齢を記入する欄がある)
その7:初回経費を払う
前項と並行することになるのだが、初月の月謝やテキスト代は、
最初の授業までに銀行振り込みするか、現金で支払うことになる
。
(田舎の校舎で農作物で支払おうとしたケースも実際にあったが、勿論ダメ)
振り込んだ場合は、ATMから生えてくる「振込明細」を塾に見せる(写メでもOK)と親切
である。
というのも、昨今、月謝を無断滞納する悪質な親が増えており、
それでこそ多忙な現場では、督促状や内容証明を作ったり、催促の連絡を入れたりするといった、
債権行使業務が大きな負担になっているからである。
それ故、どこの塾でも月謝滞納に対してどんどん厳しい措置を講じるようになってきているのだ。
現在は「月謝は引落」でやり取りしている塾が大半だと思うが、
この引落が厄介者で、Apple
Payのように即「ポキーン」とできるようなものではない。
引落業務は信販会社(セディナ等)を通している事が多いので、
「この銀行口座からお金引き落とせるようにして」と頼んでも、
名義人や銀行印の照合などに時間がかかるので、
実際に引落がかかるようになるのは依頼をかけてから2ヶ月近く後になる
のだ。
故に、最初の2ヶ月程度の月謝は、どうしても振込か現金支払になってしまう
のだ。
銀行の仕様なので、塾としてはどうしようも出来ない。
コレだけは御了承いただきたいところ。
受験学年の場合、初回経費が6桁に達する事も多いので、
「ンな大金一度に払えねぇよ」となった場合は、分割払い等を塾に相談すると良いだろう。
もし、月謝を払わなかったらどうなるかというと、
まず、塾から「来ないで…」と某レナさんのように通塾を拒否られる。
(食券も買わないのに料理を出すわけには行かないからね)
それでも払わないと、内容証明という重い文書が届く。
(最終期限までに払わないなら訴えるよ!そして勝つよ!って感じの文章)
それでも払わなければマジで法的措置=民事訴訟を起こされる事になる。
私も過去に4人兄妹の母子家庭相手に幾度と無く督促状や内容証明を書いたことがあるが、
非常に手数もかかるし、気分も良くなかった。
万一「おかねがないんです…」となったら、直ぐ塾へ相談の電話を入れた方が良い。
実際に、「急な法事で出費が嵩み、月謝が払えなくなったのだが何とかならないか」という打診を受けた事もある。
全うな塾なら、延納や休会措置など、何かしら手を打ってくれるはずだ。
「じゃ辞めてください」と突き放されたならそのまま辞めた方がよいだろう。
経済的に厳しい…、でも塾行かないと…という場合は、自治体に相談してみると良い。
(東京都の場合だが)「受験生チャレンジ支援基金」等の助成案内を受けることも出来よう。
親切な塾ならこうした案内もしてくれるはずだ。
私の職場ではないが、生活保護から捻出していた家庭も実際に居た。
余談だが、一人親世帯で生活保護ギリギリで火の車状態の親御さんに、
サラ金から借金させてまで諸経費(およそ25万円)を支払わせたという酷い校舎を見た事がある。
(ちなみに社内ではそれを美談扱いし、教室長は上から賞賛されていた)
よく訴えられなかったものだ。
その8:授業開始+教材を受け取る
契約を締結し、初回経費を支払ったら、早速授業がスタートとなる。
ただ、教材の手配が間に合わない事も多いので、
最初の1〜2週間はコピーで授業を受けることもあろう。
そこは昨今の運送業界の事情を勘案の上、御了承いただきたい。
*教材によっては、代理店を通して発注するものもあるので、
1ヶ月近くリードタイムを要する事も稀にある。
*冬期講習の時期は、年末で運送業界が大変立て込むので、教材手配に時間を要する事も留意されたし。
塾に入会してから最初の1ヶ月のフォロー体制は、特に重要な差別化要素である。
・初回授業後、1週間以内に授業日報以外の電話やメールなどのフォローが無い
・体験授業時と通常授業時の塾長の様子が大きく異なる(裏表が激しい、猫被りが顕著)
・入塾説明と実態が乖離している(理社やりますと契約したのに実際は国語だったとか)
といったポイントがあるなら、クーリングオフを考えても良いだろう。
他にも、
・契約時に「テキスト代内訳」の詳細説明や文書案内が無い
・2ヶ月経っても教材が手元に来ない
(季節講習の場合は、受講申込書を提出して2週間以上)
・そもそも、入塾説明以外の定期面談が存在しない
(家庭事情で面談を希望しないなら別にいいんだけどね)
・契約書の金銭内訳に誤りがあった
という場合は、転塾を検討した方が良いだろう。
「在庫・経理処理が杜撰な塾」の可能性が濃厚だからだ。
以上、一連の流れを説明してきた。
赤字で書いたポイントを全て潰せている塾というのもそうそう無いので、
「マイナス要素が如何に少なく、
如何に手厚いフォローをしてくれるか
(業界用語でホスピタリティって言うんだけど)」という
観点で探してみると良いだろう。
現場サイドの裏話も書いたので、何か参考になれば幸いである。
あとは余談なので、読みたい方だけ御参照してもらえると幸いである。
【こんな塾は嫌だシリーズ(全部実話)】
1:塾長が頻繁に異動する塾
運営会社は間違いなくブラック企業
である。クチコミで直ぐ知れ渡るので、
近所のママ友に「あの塾ってどーなん?」って聞いてみると直ぐ分かる。
…ちなみに、私が1年目に配属された某校舎は、私含めて1年で3人代わった。
(詳細は「ブラック企業物語2」を参照)
不安なら、直接聞いてみるといいだろう。
「先生はこの校舎何年目なんですか?前の塾長さんは何年塾長をされてたんですか?」と。
これで、1〜2年単位で教室長が代わっている様なら、運営の雲行きが極めて怪しい事が分かる。
「大丈夫です」と返されると思うが、大体上辺の返答で顔が引きつっている筈だ(笑)。
2:ゴミ屋敷
教室長は容姿端麗な女性なのに、
校舎はゴミだらけで、言わば「片付けられない女達」「汚部屋」状態。
床に消しカスが溜まっているような塾なら、衛生管理が行き届いていない事になる。
もっと酷い教室だと、地元住民から自治体に苦情が入る、
校舎内にゴキブリのコミュニティが形成されていたといった、文字通りの「ゴミ屋敷」教室もあった。
3:訂正印まみれの書類
入会申込書=契約書の金額欄が二重に訂正印が押印されていたり、
5〜6箇所に渡って訂正印が押されている教室があった。
流石に俺からも雷落としたけど、間違いなく経理処理が杜撰 である。
4:約束を守ってくれない
他人の事を言えた立場ではないが、コレは結構多い。
やっときますねと自分で言って、結局やってなくてクレームに発展なんて事も。
政治家を見れば分かるが、言行不一致な奴に人は長く着いてこない。
5:教室にお酒が置いてある&塾長が酔っ払って仕事してる
実際、保護者から差し入れやお土産で貰う事はあるんだけど、
それをあからさまに見えるところに置いておくのは教育機関としてNGである。
更に仕事中に飲んじゃダメでしょう。(ちなみに、その社員は即解雇)
6:女性教室長の言葉遣いが悪い
教室長は容姿端麗な女性なのに、生徒を「お前」と呼ぶなど、
言葉遣いが荒かった事でクレームに発展。言葉一つでもトラブルになる世界である。
別件だが「シバく」など、安易にヤクザ言葉を生徒に使ったことでクレームになった件もあった。
(親もヤクザだったそうな)
7:子どもが塾長or講師の連絡先を知っている・一線を越える
男性の学生講師と中学生女子がLINEでやり取りをしており、
危うく児童買春に発展するところだった。
生徒からの被害申出で発覚したのだが、当該講師は即懲戒解雇となった。
8:セクハラ・体罰
うちの系列ではなく、市●系列某●太郎塾の話だが、
塾長が中学生の女子に「おさわり」していた事が判明。
しかも、この話は、私が受け持っていた生徒からのクチコミ。
「悪事千里を走る」とはまさにこのこと。
うちの系列では「塾長が授業中にラブホや性行為の話をする」など、
塾として不適切な会話を塾長や講師がしていたというクレームもあった。
余談だが、私が幼い頃に通っていたスイミングスクールで、
フォームが少しでも悪いと罵声や平手打ち・腹パンが飛んでくるという体罰を受けていた。
1990年代の話なので、今ほど体罰が声高に叫ばれてたわけではないんだけど。
勿論、そのジムは10年程前に潰れ、現在はホームセンターの「コーナン」になっている(笑)。
9:個人情報管理が杜撰
私の職場の話だが、着任直後、壁紙の間から
保護者のメールアドレスが何件も発掘された。流石に唖然としたよ。
「わけがわからないよ」ってなったもん。
10:ヤンキーとタバコミュニケーション
13〜15歳なのに煙草を吸っている子どもなんて実際に数多と居る。
ただ、それでも喫煙所で中学生と一緒に塾長が煙草吸っちゃダメだろう。
(近隣住人からの通報でバレて警察沙汰になったけど)
11:リアルに道草食わせた
講師が「自然観察」の名目で生徒を校舎の外に連れ出したんだけど、
道端に生えている雑草を生徒に食わせた結果、その生徒が直後に腹を壊し、親が殴りこんでくるという大事件に発展。
(食った草自体は人畜無害な品種だったんだけど)
それ以降、「授業は必ず校舎内で行う事」というルールが明文化されたらしい(汗)。
12:叱れないor子どもにナメられている
生徒との関係悪化や親からのクレームを恐れて、
子どもに叱責出来ない結果、教室は学級崩壊状態。
新人教室長や女性教室長だと結構多い。
13:塾ナビのクチコミがサクラ(=自作自演)
私が勤めていた会社の事だが、ポータルサイトのクチコミ・レビュー欄に、
社員が良い評判を書き込みまくる、所謂「サクラ行為」を行っていた。
逆に他社の人間からあらぬ悪評を書き立てられてdisられるといった、名誉毀損行為もあったんだけど。
実際の評判は、近所のママ友や子ども同士のネットワークに頼るのが無難だろう。
14:担当講師が理由無く頻繁に変わる
入会後、最初の1〜2ヶ月は生徒と先生の相性を見て、
担任の講師を決めるというプロセスを取っている所も多いし、
季節講習中はどこも人手不足で担任の講師を固定するなんて
家庭教師や一斉塾や予備校でもない限り到底無理な話なので一概に何とも言えないのだが。
ただ、こうした期間外で担任の先生がコロコロ変わったら、おかしいと思った方が良い。
指導にこだわりが無いか、人手不足が深刻な事を露呈している。
15:担当者の字が汚い、文章の内容が分からない
私が勤めていた会社でも、契約書などの重要文書の手書き箇所が乱雑過ぎて判読不能というケースが多々あった。
特に、緊急連絡先も判読不能で、親御さんに連絡が取れず現場が大混乱という事もあった。
文字は心を表すもの。字が汚いなら、書類も杜撰に扱っていると思った方が良いだろう。
あとは、メールや授業報告とかの文面の内容がよう分からんというケース。
アルバイト講師だったら、担当を変えてくれと用命したほうが良いだろう。
しかし、社員だったらどうしようもならんので、転塾を考えた方が良いだろう。