【敢えて通販で自転車を発注した結果がこれだよ!】
2007年12月から愛用(もとい酷使)していた、
ブリヂストンサイクルアルベルト07春モデルが15年3月9日に逝去。
BBワンのベアリングが両方とも吹っ飛び、吹っ飛んだベアリング球とBB軸が変に摩擦していたようで、
BB軸自体が折れかけており、最早再起不能な状態になっていた。
また、酷使に伴い、フレームにも歪みが出ていた為、もう限界と判断して葬ったわけだ。

という事で、前職で自分が製造・生産に携わった、
高級通学自転車(車で言えばスカイラインV35みたいなものか?)をネットから発注。
メーカーに居た当時は「通販で自転車は買うな」と非推奨していた事もあり、
如何に酷いのか確かめるのと、車種が1年前の売れ残りモデルで、
もう一般のお店には並んでいなかったというのが主たる理由だった。
そこで、某GMSのネットサイトを経由し、前職の物流部署へ発注をかけた。
今のアルベルトは青色がないからってのと、やっぱり自分が苦労して開発したモデルだから思い入れも少なからずやあるわけで…。

9日後の土曜日。
●濃運輸で自転車が運ばれてきたが、ここでツッコミ。
配達担当者が、自転車の運搬の何たるかを一切理解していない のだ。
この業者はレース会場からロードバイクを運送するサービスを提供しているので信頼していたのだが、がっかりだ。

梱包の剥がし方も危険だし、自転車の上げ下ろしのやり方も知らない。
危うく新車に傷をつけられる所だった
お前は黙って見てろやとすら思った。

さて、こうしたネット発注の自転車は、
前職では大ベテランの職人さん達が、完璧な検査と整備を実施した上で
お店へ発送する事は、現場に居たので百も承知。
この職人さん達にはとてもお世話になり、私がスピード退職した時は心底残念がられた。

その後、メーカーから自転車を出荷するわけだが、効率の関係でハンドルを曲げてトラックに積載する故に、
店舗入荷後、お店の人間が梱包を剥がして自転車を組み直す事が普通である。

いやー、ホントにビックリした。●●ンバイクさんの杜撰な整備状況には。
素人がこのまま使ったら、人間も自転車もお釈迦になっていただろう。
何が問題だったかというと、
1:前ブレーキシューが偏磨耗通り越して前輪と擦っていた
→このまま使ったら、前輪がバーストするのは火を見るより明らか。ていうか諸々の規格にも違反。明らかに人為的に弄られた形跡があった。

2:ステム引上ボルトの締付トルクが圧倒的に足りない
→分かる人間にはトルクレンチを使わなくても、工具のしなり具合で分かる。
前職のメーカー基準の半分にも満ていなかった。
つまり、このまま使っていたら、ハンドルがすっぽ抜けるか外れる危険性が高かった。
これも整備士試験だったらアウトだ。マキタとかの電動工具でやったんでしょう。

3:ハンドル自体が明らかに曲がった状態で固定されていた
→事故にはならないが、ニュートラルポジションで勝手に右へ曲がるようになっていた。

また、アーレンキーの穴もナメかけていた所が数箇所確認された。

素人じゃ到底分からんレベルで杜撰な整備をしていた。
車で同じ事をしたら間違いなく死人が出る。
法律上、自転車は車扱いという意識を持って整備に当たってもらいたいものだ。

そして、必死になって皆で作り上げた自転車が、
こんなに杜撰な売り方をされていた事もショックだった。

通販で自転車を買うなとは言わない。
でも、必ずお店なり知人のコネなりで有資格者に点検してもらうのは必須 だ。
ていうか、通販では防犯登録もTSマークも無いからお店に持っていかないといけないのは言うまでもない